この本を知ったのはずいぶん前の「本の雑誌」でのこと。面白そうだなあと思いつつも、図書館とミリタリーというあまりにもオタクちっくな組み合
わせにほんのちょっと抵抗があった。分厚いハードカバーなのもなかなか購入に踏み切れない理由だったと思う。だって、重いんだもの。
しかし、この間テレビで著者の有川浩を見かけたときに、一緒に見ていた上の子が読んでみたいと言い出したので、ここぞとばかりに購入に踏み切った。
結構厚い本だから当分持つだろうと思ったら、読み始めた翌日の夜には読み終わってしまった。
基本的にラブコメなのだが、僕は十代の頃に「りぼん」愛読者であったのでこの手の話は結構好きなのである。ミリタリーで味付けしてはあるものの、そっちは変にのめりこんだ表現がほとんどない。それよりも図書館偏愛がともいうべき立場が強力だ。そう。本が好きなだけではなくて、とにかく図書館が
大好きなのであろう。その気持ちは小学校に入学してすぐに市立図書館の貸し出し登録をして以来毎日のように通っていたという経歴を持つ僕にもとてもよくわかる。今でも図書館の中で働く人々に興味があるし、なによりぎっちりならんだ書架の間を歩いて目に付いた本を立ち読みしたり、気に入ったら閲覧室のテーブルに座ってメモをとりながら本を読みつつ二時方向ひとつおいたテーブルの背筋を伸ばして本を読む美しい(と思われる)女性の後姿を見るのがなかなか良いと思ったりする僕なのである。そんな愛着を、図書隊防衛員というハードな人々で表現する。これは面白くないわけがない(力みすぎ)。
と、いうわけで、シリーズの次の巻を買いに行かねばならないのである。
図書館戦争
有川 浩
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