いろいろな小説を読んでみたいと思っても、自分の好みに合う作家を新たに見つけるというのはなかなか難しいものだ。本屋でベストセラーのコーナーを見たり、書評誌やテレビでやっているブックレビューなんかを見て探すというのが僕の常套手段だけれど、この場合はメジャーなところに偏ってしまう問題があるし、それでもまったく新しい人の本をいきなり買うというのには多少なりとも勇気がいる。
この本はたまたま古本屋で見つけた。猫をテーマにしていろんな作家の短編が載っているのが気に入ったのだ。完結した話を読んでみれば自分の好みの作家かどうかはある程度判断がつく。好みじゃない作家でも短編なら苦にならないし、いまひとつだなあと思っていても読み終わってみると意外とわるくないなあなんて思うことも結構ある。そういう楽しみ方がうれしい。
こういう本で一生無縁だったかもしれない作家を見つけ出すのはなかなかいい手なのだなあと思った。
それにしても、本屋に行っていつも思うことは、一生かかってもここにある全ての本を読むことはできないのだなあという一種のむなしさ。
我ながら本が好きなんだなあ。
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