国際的なニュースなどを見て考えるときに、日本人はこうでアメリカ人はこうというような漠然としたイメージをベースにして考えるということはよくあるが、ちょっと考えてみればそれはとても乱暴なことなのだ。ということがよくわかった。
漠然としたイメージ・通説のようなものを、統計データと並べたり、著者自身の体験と比較したりしてひとつひとつ覆していくのを読んでいくと、日米の共通点と相違点の本質が見えてくる。
日本人の立場でアメリカ人と実際にアメリカで議論をしてきた筆者だからこそ説得力のある説明になっているのだな。
僕が面白かったのは、「大統領は希望を語り、総理大臣は危機を語る」という部分。日本人は悲観的に物事をみるのを楽しむようなところがあると常々思っているのでこの部分では思わずうんうんとうなずいてしまった。
ラーメン屋vs.マクドナルド―エコノミストが読み解く日米の深層 (新潮新書 279)
竹中 正治
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