小学校に上がってすぐに、学校のすぐそばにあった図書館へ行った。生まれて初めてひとりで役所の手続き(要するに利用券を作ったわけだ)をやって、それから毎日のように図書館へ通った。それほど大きな町ではなかったから、図書館は公民館と一緒になっていて規模は小さかった。でもその頃の僕にはワクワクが一杯詰まったとても広い空間だった。考えてみると今の僕の本好きの原点はあの図書館にあったような気がする。だから図書館が舞台のこの本は気になっていたのだ。
図書館のレファレンスから生まれる短編集のようなカタチ。それぞれが物語はちょっとした推理小説。ちょいと理屈っぽいし文体も固いけど、最後はちょっとココロが暖かくなる感じ。図書館が大好きでたまらない人にはそれこそたまらない作品じゃないかなあ。
半日で読みきってしまったよ。
最近のコメント