いろんな言葉が飛び交っていて楽しい。今日は回り道をして裏から入ったのでここは出口になった。もう少しブラブラする。
iPod touchのアプリを物色していて、気になっていたのがEvernoteだった。ネットワーク上の領域にメモとかクリップを置いて、それらが自在に編集可能なツールだ。
どこでもメモをとるというのは習慣になっていて、似たような用途ではGoogle Notebookなんかを使ったりしているんだけど、これはオンラインじゃないと使えないという問題点がある。
いつもパソコンの前にいるわけじゃないし、パソコンはメモをとるという用途で考えると大きいし大袈裟だ。
PDAもいろいろ使ってみたが、一番の問題はデータの同期だった。
で、iPod touchでもいいものがないかと思いつつ、どれも今ひとつという気がした。
Evernoteはわりと早くからAppStoreに載っていたと思うのだが、なかなか手をつけられなかったのはパソコン側のアプリの問題だった。Evernoteは使いやすいパソコン用のアプリケーションがあるのだが、それはWindowsとMac用だ。僕は日頃Ubuntuを使っているから、簡単には動かないだろうなあと思っていた。Evernoteはブラウザでも使えるから、それでもいいんだけど、手軽にクリップするとかそういう使い方はできなくて使いやすさが半減してしまうのだ。
まあ、それでもものは試しという気分になって、Ubuntuでwineを使ってWindows版をインストールしてみたら、意外とあっさり動いてしまった。
これから、または今まで勉強してみたいと思っている日本の作法に関する習い事はありますか?その理由も教えてください。
作法に関する習い事ってなんだ?習い事に作法がつきものなんじゃないの?作法だけが目的ってのはどこか違うんじゃない?
と思ったので、作法はおいといて、ずっとやってみたいと思っているのは三味線、それと長唄あたり。
でも習い事ってなんでもそうだけど、はじめるのが結構難しいし、続けるのはもっと難しいのだよなあ。
われらリフターを読んだら、この作品も読みたくなって再読。
これも既に何度読んだか分からない。
ニッポンが豊かになる少し前の夜間定時制高校に通う高校生の話。
僕はこの作品の高校生より少し後の世代で、感覚はだいぶ違ってきているはずなのだが、「貧しさ」のイメージには連続性を感じる世代だ。
この作品を読むといつも思うのは、僕が未成年の頃は今のようにいつでも好きなモノが食べられるというような時期ではなかったなあということだ。マグロが高くなったというけれど、子供の頃は刺身はめったに食べられなかったし、肉なしカレーなんかめずらしくなかった。好きな時にケーキを食べるなんてありえなかった。
そういう時代のことを思い出してみると、今の物価上昇はまだまだ余裕があるような気がするのだ。
——ぼくの天使、と思った。その時、きっぱり決意した。天使をぼくの不幸の巻き添えにはできない、ぼくにかかる火の粉は一人で振り払おう、と。胸の奥の深いところに痛みが起きて、何度も深呼吸をした。
終盤のとても大好きなシーンだ。
ハッピーエンドではないけれど、なぜか頑張ろうという気持ちになる良い作品なのだ。
読了というのはちょっとおかしいのだ。
実はこの作品、青空文庫に載っている。著者がオープンにしているうれしい作品だ。
読了がおかしいというのはどういうことかというと、僕はこの作品を何度読んだかもう覚えていないくらい読んでいて、たぶんこれからも思い出して何度も読むだろうからなのだ。
電子本に興味を持って、最初に買ったPDAから4台のPDAを使ったが、すべてにこの作品が入っていた。そして、iPod touchでも本が読めるようになって、やっぱり最初にダウンロードして納めたのがこの作品だった。
久しぶりに新たにダウンロードして読んでみたら、細かい表現が書き代ええられている事に気づいた。今まではPCにダウンロードしたものを転送していて気づかなかったが、小説というのは変わるものなのだと改めて気づいた。そんなところが生きている作品という感じがして面白い。
作品の内容は読んでいただくのが一番だが、ちょっと中身を紹介すると、非力な図書館司書がとある事件から体を鍛え、重量挙げに魅せられていくという話だ。どことなくユーモラスな感じのするストーリーだが、最後の試合のシーンがなかなかよい。
僕は最後の試合のシーンに向かって読み進んでいく感じが忘れられずに何度も読んでしまうのだ。
読んだらぜひ著者に感想を送りたい。
僕は丁寧な返信をいただいた上に、著者のサイトに感想を載せていただいたりして、すっかりファンになってしまった。
われらリフター―佐野良二ユーモア作品集 (柏艪舎文芸シリーズ)
佐野 良二
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7月に読んだ「真昼の星〜」が面白かったので、また秘境紀行モノであるこの本を選んだ。
ひと昔前と比べれば、世界中に秘境といえるような場所はずっと少なくなったのだろうけど、そんなこととは無関係な暮らしを続けている人々がいる。変化の激しいニッポンに住む僕にとってはそれがいつも不思議で衝撃的に感じるのだ。
どこに行っても水ばかりの、水辺というより水上に住むという想像できない暮らし。生きるための毎日の仕事。それを貧しさと括ってしまうこともできるけれど、生きるために毎日あくせく働く暮らしは僕だって変わらないし、上を見ればキリがない。生きるエネルギーとでも言うようなものはとても彼らにはかないそうもない。だったらいったい豊かさというのはなんなんだろうと考えてしまった。
いろんなことを考えてしまうけど、やっぱり椎名誠は面白いなあというのが結論。
メコン・黄金水道をゆく (集英社文庫 し 11-30) (集英社文庫 し 11-30)
椎名 誠
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