フィンランドといえば、とりあえずは「かもめ食堂」で、ちょっと前に流行った「学力世界一」くらいしか知識がない。でも北海道と気候が似ていそうだし、北国育ちの僕にはなんとなく親しみのもてる国だ。そんなわけでジュンク堂の語学関連の書棚をながめていて見つけたのがこの本。
もちろんフィンランドのことを書いてあるんだけど、タイトルどおりに「言葉」のことを中心に留学生活のことを書いてある。難しいことは書いていないけど、「言語」に対する興味のある人はちょっと読んでみるといいかもしれない。
この本を読んでみて、フィンランドが学力世界一というのは短い間に起きたことではないのだなあと思った。要するに学校制度自体が学びたい人に開かれているということなのだ。学ぶことはたくさんあり、どれだけ学んだかは試験で厳しく査定されるが、試験にチャレンジするチャンスが頻繁にある。及第点をとることができても、この本の著者のように自分で納得がいかなかったら納得がいくまで試験を受け直すことができる。まあ、そういうひとばかりではないのだろうけど、試験は基本的に建前で、年次を所定の年数でこなすことに最大の価値をおくニッポンとは学ぶということに対する考え方が大きく違うようだ。とりあえずこなせばいいという発想が染み付いたニッポンの学校教育は、どこかでなんとかしないとまずいのだな。
僕はこの本を読んだら「もっといろんなことを勉強したい!」という気持ちになった。
フィンランド語は猫の言葉
稲垣 美晴
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